考察

表題ほど大それたものではありませんが、メディアにあまり注目されないサッカー、Jリーグにまつわる数字や情報を集めて独自に考えていきたいと思います。

目次
なぜアウェイで頑張るの?(10.05.30)
ご当地調査−クラブチームへの愛着(10.04.25)
ケンミン投票 あなたの好きなプロスポーツは? 野球 or サッカー(10.04.22)
Jリーグは地域1番コンテンツ!(2010.01.15)

なぜアウェイで頑張るの?(10.05.30)
なぜアウェイの地で、そんなに熱心に来場勧奨を行うの?と不思議がられるご質問を時々いただきます。実際これまでお世話になった対戦相手のチームのご担当者からもご質問を受けたことがあります。我々が首都圏や近畿圏などで活動する背景には以下のような理由があります。
1.我が国における三大都市圏への過度の人口集中 ⇒ 多数の地方ゆかりの人が存在
  (一説には愛媛ゆかりの人々が関東圏に18〜19万人在住・在勤)
 - これは各都市の機能分化が進んでいる欧州などにはあまり見られない状況
 - その中には望郷心、故郷に対して何かしたいという想いを持つ人も多数
  地域密着Jクラブはこれらの想いを揺り動かし、目覚めさせる可能性を持つもの
  これら都市圏に住む地方ゆかりの人達がJクラブを核につながり・ネットワークを構築できる
  Eメール、ブログ、ツイッターを活用することで、こういった人的ネットワークを比較的容易に構築できる
 - 都市圏では電鉄での移動が楽で、広域から来場が可能。(愛媛県内での移動よりも楽)
 - 日本代表や居住地のJリーグチームなどに触れていていることも多く、観るサッカーに馴染みがある
2.上記のように各地方クラブにとっては第2ホームタウンともいえる市場がある
 - チケット売上はホームクラブの収入になるが、グッズ売上げはアウェイクラブにも寄与
 - 多くの来場者が何もチームカラーのものを持たないため大半がシャツ、マフラーなどを購入
 - 来場者がホームゲームを見たくなりスカパーを契約する可能性。「ホームはスカパーで!」
  (スカパーさんはホーム側に加えアウェイ側でもキャンペーンはるべきと思います)
 - 地元出身者が創業し首都圏で成功している企業がスポンサーになるきっかけとなる可能性
3.クラブを支援している自治体にとって、地方の物産・観光をアピールする大きなチャンス
 - これが大都市にしかチームがないプロ野球との一番大きな違い
  Jクラブの存在により全国区になった地方も多数(Jリーグファンはどっちの草津か間違えない)
  結果だけとは言えJ2愛媛の名は毎週新聞紙上に掲載される。天皇杯で勝ち進めば
  一気に全国区。(2007天皇杯ではNHK総合7pmのニュースで「みかん」マスコットが大写し)
  少なくとも今回、千葉の2万人近い来場者には愛媛=オレンジ=みかんが刷り込まれる。
  (首都圏でCM流したらいくらかかることか!)・・・各自治体はもっとJクラブを利用すべき!
 - 首都圏のスタジアムでアウェー側自治体(たとえば愛媛FC@フクアリ)に物産展や観光情報
  発信をやってもらえると、Jリーグのブランド力、マーケットの広さ、特にJ1クラスのスタジアム
  における熱気、ひいては良いスタジアムの必要性などを自治体関係者に感じ取ってもらえ、
  自治体によるクラブへのサポートが強化される可能性!
4.三大都市圏のクラブに地方クラブと試合をするメリットを...
  首都圏のクラブにとっては、地方クラブとの対戦は来場が少ないし…と思われないために
  少しでもアウェイ側来場者数を集めるとともに、ホーム側来場者にもプラスアルファの楽しみを

うまく表現しきれていないとこともありますが、Jクラブは地方をいろんな面で元気にする力を秘めていると考えています。

ご当地調査−クラブチームへの愛着(10.04.25)
リクルートのじゃらんリサーチセンターが行った地元への愛情の調査で、
http://jrc.jalan.net/jrc/files/research/gotouti_zenkoku_20100330.pdf
野球球団・サッカーチームなどクラブチームに愛着を感じるとした回答のランキングは以下のようになっています。
1.宮城県  42.6% PL J1
2.広島県  33.0% CL J1
3.福岡県  25.0% PL J2/J2
4.兵庫県  24.8% CL J1
5.北海道  24.2% PL J2
6.茨城県  21.2% J1/J2
7.静岡県  20.8% J1/J1
8.大分県  17.6% J2
9.新潟県  17.0% J1
10.埼玉県 15.0% PL J1/J1
神奈川県15.0% CL J1/J1/J2 
大阪府  15.0% PL J1/J1
もちろんプロ野球球団のある都道府県が高いランクになっていますが、Jリーグしかない県も高いランクになっており、地元への愛着度合いにJリーグクラブが貢献していることが伺えます。10位より下は公表されていないため愛媛FCの貢献度合いは分かりませんが、愛媛FCが浸透していくことで、愛着度が上がっていくことが期待できる調査結果だと思います。

なお、中四国の調査結果の集計は以下のようになっており、
http://jrc.jalan.net/jrc/files/research/gotouti_tyuusikoku_20100330.pdf
中四国で最も、「地元愛」が強いのは愛媛県民、という結果がでています。このことは4月9日付の朝日新聞に詳しく掲載されています。中四国で全国トップ20位に入ったのは愛媛(16位)と広島(20位)だけです。気候・温泉・ミカンに愛着を感じているとの回答が多いようですが、ここに愛媛FCが加わって欲しいものです。県民性のイメージとしては「のんびりしている方だ」という回答が大半を占めているようですが、こと愛媛FCに関しては高知のように「情熱的な方だ」でありたいものです。

ケンミン投票 あなたの好きなプロスポーツは? 野球 or サッカー(10.04.22)
TBSの「秘密のケンミンSHOW!」のホームページで都道府県を指定して「あなたの好きなプロスポーツは? 野球orサッカー」というオンライン投票が行われていました。放送は4月22日(木)でしたが結果が消えないうちにと思い4月20日(水)夜に県ごとの投票結果を拾ってサッカーの%の多い順にならべてみました。またプロ野球、Jリーグのチームの有無も併記しています。「好きなスポーツ」ではなく「好きなプロスポーツ」というところがこの設問のミソです。
http://www.ytv.co.jp/kenmin_show/enquate/vote_pc.php
もともとサッカーファン(特にJ2ファン)はウェッブサイトや携帯サイトで情報を得る必要があることから全般的にITリテラシーが高いと思われ、こういったオンライン投票はやや高めの数値が出がちですが(全国で野球3:サッカー7というのはW杯イヤーであること、欧州サッカーファンも含まれることを考慮しても少し高すぎる数値かと思います)、それにしても勇気づけられる結果です。愛媛県はJリーグ所在地としては中位ですがそれでも野球王国でこの数値はうれしいものです。今後県民の民意を示す指標として参照したいものです。本放送でどのように評されるかにも注目しましょう。木曜日に最終結果を取得して更新するようにします。

都道府県  野球 サッカー プロ野球 Jリーグ
全国   28.2% 71.8%
岡山県   3.8% 96.2%      J2
福井県   4.3% 95.7%      
鳥取県   6.3% 93.7%      
兵庫県   6.4% 93.6% CL    J1
宮城県  10.8% 89.2% PL    J1
埼玉県  11.8% 88.2% PL    J1/J1
大分県  12.2% 87.8%      J1
大阪府  12.4% 87.6% PL    J1/J1
長崎県  13.6% 86.4%      
鹿児島県 15.0% 85.0%      
新潟県  21.9% 78.1%      J1
山梨県  21.9% 78.1%      J2
徳島県  24.7% 75.3%      J2
岐阜県  25.1% 74.9%      J2
千葉県  25.5% 74.5% PL    J2/J2
熊本県  25.5% 74.5%      J2
北海道  29.7% 70.3% PL    J2
京都府  32.2% 67.8%      J1
茨城県  32.8% 67.2%      J1/J2
香川県  35.3% 64.7%      
滋賀県  36.3% 63.7%      
群馬県  36.8% 63.2%      J2
佐賀県  37.5% 62.5%      J2
愛媛県  39.7% 60.3%      J2
山形県  40.0% 60.0%      J1
長野県  40.9% 59.1%      
岩手県  41.2% 58.8%      
静岡県  41.8% 58.2%      J1/J1
福島県  42.6% 57.4%      
東京都  43.8% 56.2% CL/CL J1/J2
秋田県  43.9% 56.1%      
沖縄県  44.6% 55.4%      
島根県  44.9% 55.1%      
石川県  45.8% 54.2%      
青森県  46.4% 53.6%      
宮崎県  46.9% 53.1%      
三重県  47.1% 52.9%      
愛知県  47.7% 52.3% CL    J1
栃木県  47.8% 52.2%      J2
広島県  48.4% 51.6% CL    J1
奈良県  48.5% 51.5%      
神奈川県 48.7% 51.3% CL    J1/J1/J1/J2
富山県  49.1% 50.9%      J2
和歌山県 49.1% 50.9%      
高知県  49.3% 50.7%      
山口県  49.4% 50.6%      
福岡県  49.7% 50.3% PL    J2/J2
都道府県数           10    27 
チーム数             12    37 

Jリーグは地域1番コンテンツ!(2010.01.15)
以下はJリーグクラブ名に含まれる地名をキーワードとして、グーグルとヤフーで検索をかけた結果、Jリーグクラブのサイトが何番目に表示されるかを試した結果(2010年1月現在)です。

この結果をみると、Jリーグチームが地域のブランドとしての顔を持つことがわかります。

2009-J2 グーグル ヤフー  備   考        
水戸   1 1  
鳥栖   1 1  
湘南   1 2  
甲府   1 2  
愛媛   2 3  愛媛マンダリンパイレーツ:36位
草津   2 5  
徳島   3 3  
岐阜   3 6  
栃木   4 2  
岡山   5 11  
仙台   6 5  ゴールデンイーグルスは[東北]で7位
札幌   6 7  
福岡   6 9  福岡ソフトバンクホークス:29位
富山   7 16  
熊本   8 7  
横浜FC 9 9 横浜ベイスターズ:11位
C大阪  35 62
東京V  101位以下
——————–
浦和   1 1  
大宮   1 1  
柏    1 1  
川崎   1 1  
清水   1 1  
磐田   1 1  
鹿島   2 2  
大分   2 6  
新潟   2 8  
山形   3 3  
神戸   4 7  
千葉   4 20  千葉ロッテ:15位
広島   6 7  広島東洋カープ:2位
名古屋  6 14  
横浜M  12 101以下  横浜ベイスターズ:11位
京都   13 24  
F東京  15 20  スワローズ:58位、ジャイアンツ101位以下
G大阪  41 83  

以下はこの検索結果ランキングに対する所見です。

  • Google、Yahooなど検索エンジン各社は自社サイトからの訪問者数も考慮に入れて検索順位をつけるようになっています。このことから、両サイトから県名・地域名で検索し、ホームページを訪問する人数が多いことが見て取れます。
  • 市の名前をキーワードとして検索最上位になるのは当然としても、県の名前をキーワードとしても最上位にランクされるクラブが多数。とくに地方の県でJリーグ加盟後、ある程度の年月を経過すると企業サイトではほぼトップにランクされる模様。それ以上にランクされるのは県庁など公的なサイトのみ。
  • これはサッカークラブは主にホームタウン名で記憶され、呼称されていることの証。一方大都市にあるプロ野球球団は主にいまだ企業名やチーム名で呼称されている。Jリーグが目指す、企業色を抑え、地域密着としていることの成果のはず。
    ホームタウン外でもJクラブの存在によって、その地域名の認知度が上がっている可能性が高い。
  • またその地域の放送局、新聞、銀行などよりもランクが高いことから、サッカークラブファンのITリテラシーは一般的に高く、 ウェブサイト(おそらく携帯情報サイトも)へのアクセス頻度 は非常に高いはず。これには特にJ2では新聞、テレビ等に情報が流れにくいことが影響しているのではと思われる。
  • 地方名で検索上位にランクされる私企業サイトが少ないなか、その地域で集客したい広告主にとってJクラブのサイトは価値ある広告媒体のはず。看板などの大口スポンサーのバナーを掲出するだけでなく、小口のスポンサーバナーを回転して掲出するといった方策も考えられるのでは。現に愛媛FCと検索順位の首位を争う愛媛県庁のサイトの最下段には伊予銀と積水ハウスの広告バナーが 置かれている。いかがでしょう、広告代理店各社さん。