念願が実現する日が来た

 昨日の朝日新聞に興味深い記事があった。「飛び級」導入の下に中高生にリーグ戦の文字が・・・。
 「飛び級」ももちろん興味のある記事だが、中高生にリーグ戦、これこそ日本サッカーの強化のために必要なことである。
 しかも記事を読んでみると1チームから複数のチームの参加、クラブチーム、合同チームの参加など今までの枠を越えた取り組み。
 私も部員150人の高校で指導していたためこのようなリーグの必要性を常に感じていたし、クラブチーム作りなど監督と相談していろいろな方法を探っていたが結局何もできなかった。
 それが日本協会の主導でこのようなリーグ戦が生まれることは底辺の底上げにつながるし、学校の部活での不平等が解消されることになる。やはり150人の部員で試合に出れるのは15人、後の選手には公式戦での経験をさせることは難しいし、学校自体が荒れる原因にもなっている。

 もっと重要なことはリーグ戦の導入ということである。これまではほとんどの大会がトーナメント形式で行われており、一度負けると次のチャンスはなくなってしまう。リーグ戦の導入でトーナメントと一番違うのは負けたとしてもまだチャンスがあるということである。選手は我慢することができるし、失敗を取り返すチャンスがあるということだ。負け試合を引き分けに持ち込む、1-0できっちり勝つ、得失点差を計算する、勝ち点の計算をする、トーナメントでは経験できないサッカーの本当の面白さを体験することが出来る。
 あとは指導者がどう選手を導くかである。もう全勝のみを目指すサッカーの時代ではない。もっと幅広く、もっと対戦チームの研究をして、自分の身の丈にあったサッカーをすることが必要である。それにはたくさんの公式戦を経験できるリーグ戦でなければできない。10節あるリーグ戦で、最終節だけ勝つために試合をしているチームもあっていいいと思う。もちろん全勝優勝を目指すチームがあってもいい。指導者の導き方次第で選手は育つ。そのための環境は整ってきた。