日本-アルゼンチン

 昨晩はビデオでの観戦となった。前半、日本は今アルゼンチンにできる最高のサッカーを行った。ディフェンスライン、プレスのかけ方、はっきり言ってここまで日本ができるとは予想してなかっただけに驚いた。特に勝負の分かれ目になると予想していたオルテガのドリブル突破はDF中西がしっかり抑えた。
 ただ残念ながらオルテガはもう過去の選手という印象を受けた。なぜビエルサ監督はこのポジションにオルテガを置くことにこだわるのだろう。W杯の失敗の再現をここでも犯してしまった。

 しかし、後半いきなりゲームは動く。つまらないセットプレーから集中力を切らして失点をしてしまう。ここで日本代表に致命的なミスが出る。ボールに一番近い中村俊輔はキッカーベロン選手にゴール前へのパスコースを空けてしまったのだ。本来オルテガ選手をマークすべき中西選手はこの中村俊輔の中途半端なディフェンスのためやはり中途半端なポジションを取らざるを得なかったのだ。
 ディフェンスの基本はゴールへの最短距離をボールに一番近い選手がなくすこと。ここをあけてしまってはこの日絶好調のベロンが見逃すはずがない。98年ワールドカップで見せたトリックプレーのような鋭い振り足でゴールへの最短距離でフリーになっているオルテガ選手にパス、ソリン選手の得点につながった。直後にクレスポの追加点。たった5分で勝負を決めてしまった。
 後はベロンの独壇場。決して中村俊輔のようなトリッキーなプレーはせず、基本に忠実なキックでゲームを作る。あれこそが本当のインステップキック。そして基本に忠実なプレー。ぜひゲームメーカーを目指している選手には見習って欲しい。世界のスタンダードは中村俊輔ではなくベロン選手である。
 日本で注目すべきは高原選手だ。唯一アルゼンチン代表とやりあうことができた選手だ。このまま日本のストライカーに育って欲しい。
 しかし、1点を取れなかったことはまだまだ世界との差があるということ。同じ日お隣韓国はブラジルに3-2で敗戦。アジアユースでも勝てなかったように韓国には並べてない。日本はまだまだライバル韓国を目標に強化をすすめるべきだ。