高校選手権 静学にこんな選手が・・・

三ツ沢競技場行ってきました。

第1試合松山工-桐蔭学園。開始早々桐蔭学園が先制、さらに松山工業の14番の選手が負傷退場。前半10分でかなり不利な状況になってしまった。しかも全国大会緒戦の緊張がこちらまで伝わってくる。愛媛県大会ではきっと勝負しているだろう場面で消極的なプレーが・・・。大会注目のストライカー阿部君に決められ2失点で前半が終了。

しかし、後半3年生9番の選手をトップに配置したことで松山工業が生き返る。個人の能力的には完全に太刀打ちできないものの、鳥取で習得中のインステップパスで活路を見出す。ボールは回るし、進め方も素晴らしかった。これは同点PKもありえるかなと思ったが残念ながら試合終了。0-2ではじめての全国大会は終わった。

ただ、試合後、谷監督と話したところ、GKは1年生、今日核となっていた10番、6番、3番の選手は2年生。この経験はきっと来年につながるはずだ。さらに「今日1点欲しかったですね」と尋ねたら「それで満足してしまうかもしれんやろ。今日の結果でええんよ」と。来年また見れることを期待しよう。

それにしても桐蔭、がっかりした。今までの桐蔭学園のイメージは一瞬にしてなくなってしまった。一緒に観戦に行った妻もエース阿部君に対して「一番注目されているんだから一番頑張んなきゃね」ときつい言葉を・・・。あとはもう言えません。

第2試合は静岡学園-多々良学園。全くタイプの違う2チームが対戦。1回戦にはもったいないレベルの高い試合。特に静岡学園10番矢澤君。彼のプレーにはもう脱帽。今大会でもう見られないのは本当に残念である。ただ多々良の10番もタイプは違うが面白い選手。静学の分まで勝ち残って欲しい。

しかし、矢澤君。日本のフィーゴである。とにかくステップが素晴らしい。私が鳥取、鳥取といっているのはこのステップを身につけて欲しいからなのである。それさえ身につけばトレーニングなんてどうでもいい。それを高いレベルで身に付け大観衆の前で披露してくれた。これを見たらもう阿部君のことなんか忘れてしまった。静学の10番矢澤君、記憶に残る選手だった。静学も人工芝のグラウンドを作って3年目のはず。このチームは本当に完成度が高かった。10番の選手のほかにも24番、20番、23番、7番と技術の高い素晴らしい選手が目白押し。見ていて楽しかった。静学の毎回の新しいチャレンジに本当に敬意を表する。対する多々良のセンターバック2枚とツートップは全国レベル。新興勢力が古豪静学を破る。古豪も新しい風を吹き込む。今年もまた素晴らしい大会がはじまった。