改めて、プレーオフ制度について

2015 年 10 月 19 日

10月18日、愛媛FCはアウェイ・本城でのギラヴァンツ北九州との一戦でした。結果は3-2で敗戦。これで讃岐戦に勝利以降4戦勝ちなし、となってしまいました。

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後半11分の時点で3-0と完敗ムードでしたが、そこから2点返しました。後半30分、この3戦チャンスがありながら決められれなかった西田選手(17日、第一子となる長女が誕生したとのこと。おめでとうございます!)のゴール。後半49分には、西田選手のシュートから出番に恵まれていない途中出場の表原選手のゴール。意地の2発と言っていいと思います。
あと5試合の状態で、プレーオフ出場圏内の6位千葉から8位の愛媛はまだ勝ち点差1。まだまだチャンスはあります!サポーターも選手と一緒に戦い抜きましょう!次は、25日、ホーム・ニンジニアスタジアムで群馬との試合です。ぜひ大きな声援をお願いします。

さて、今回はプレーオフ制度について書いてみようと思います。シーズンが始まる前には夢にも思わなかったJ1昇格。それが4連勝と5連勝(9戦負け無し)を経て、にわかに現実味を帯びてきて、木山監督も選手たちに今季の目標を「勝ち越し」から「プレーオフ出場」に上方修正したと伝えたとのこと(出典:スポーツナビ「「未体験ゾーン」に挑む指揮官の想い」)。そんなタイミングで改めて、プレーオフについてあれこれお伝えできたら、と思います。

まず、J2のJ1昇格プレーオフの制度のおさらいから。
J1昇格プレーオフは2012年度から行われています。ルールですが、J2の3位と6位のチーム、4位と5位のチームがリーグ戦成績上位のチームのホームスタジアムで戦います(J1ライセンスを持っていないチームは3~6位に入ってもプレーオフには進出できません。該当例は2014年のギラヴァンツ北九州)。90分を戦って、勝ったチームはもちろん決勝に進むのですが、引き分けた場合は成績上位のチームが決勝に進みます。決勝は、中立地(2015年はヤンマースタジアム長居)での開催となり、勝った方がJ1昇格、90分で決着がつかない場合はリーグ戦の成績上位のチームがJ1昇格、ということになります。
詳細は愛媛FCのスペシャルコンテンツをご覧ください。
http://ehimefc.ecgo.jp/page0215.html

そんなレギュレーションで行われているJ1昇格プレーオフですが、最近「これでいいの?」という議論がいくつかあります。その大きな要因としては、プレーオフを勝ちあがったチームの次の年のJ1での成績。2012年優勝の大分は2勝しかできず、ホーム未勝利の勝点14で残留ライン15位とは勝ち点23差の最下位。2013年優勝の徳島は開幕9連敗から始まってホームゲーム未勝利で勝点14で残留ライン15位とは勝ち点22差の最下位。2014年優勝の山形はまだ前記の2チームに比べたら健闘しているものの、5月10日の柏戦勝利後から10月3日の湘南戦まで勝利を収めるまで19試合勝ちなしという状態がありました。
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ただこれに関しては、昇格したチームの中でも最下位のチームなわけで、苦しい戦いになるのは当たり前だと思います。それ以上のプラスの面があると私たちは考えています。

最大のプラスは、J2リーグが最後まで順位争いで盛り上がることです。もし、3位までが自動昇格、というルールでは、今年だと3位4位争いを残し昇格争いは2チームのみの戦いになっていたかと思います。昇格プレーオフが行われている過去3年、自動昇格の2チームが最終節を前に決まることがあっても、プレーオフの組み合わせは最終節まで決まったことはありません。昇格プレーオフがあることで終盤までJ2リーグを盛り上げているという点では高く評価されるべきでしょう。
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そしてそのことが、愛媛のような地方のクラブにもJ1昇格への夢をみせてくれる、という効果は計り知れません。実際、2013年の長崎、徳島、2014年の(J1ライセンスを持っていなかったのでプレーオフには出れませんでしたが)北九州といったJ1を経験していないチームが6位以内に入り、徳島は四国初のJ1クラブとなりました。年々レベルが上がっているJ2において、上位3チームに入れ、と言われると地方のクラブには正直敷居が高いですが、6位以内ならチャンスがあります。

ちなみにイングランドも実質2部のチャンピオンシップでも、1位2位が実質1部のプレミアリーグへ自動昇格、3位~6位がプレーオフを戦って優勝チームが昇格する仕組みです。1992年のプレミアリーグ発足以来、40クラブ以上がプレミアリーグに昇格しています。プレミアリーグに参加すれば、世界のスター選手がオラが街のスタジアムを訪れ、相手チームの大サポーターが街を訪れ、全世界にテレビ放送される。そういったことが地域おこしに一役買っています。
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実は、2010年得失点差でプレーオフ出場を手にしたブラックプール(通称:みかんず チームカラーがオレンジと白)というクラブがプレーオフを勝ち抜いてプレミアリーグに昇格したのですが、翌年、残念ながらプレミアリーグから降格することになったのをマンチェスター・ユナイテッドのファーガソン監督が悲しんだ、というお話があったそうです。
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このことについての映像のDVDをJリーグ関係者の直属の若者が上司の関係者になんとか見せたいと言っていたそうです。この若者はその直前の視察旅行でプレーオフ制度を入れたいといって帰ってきたばかりでした。このことがプレーオフ制度導入のきっかけになったのだそうです。

ということで、今回はJ1昇格プレーオフについて記しました。愛媛FC、まだまだプレーオフ進出の可能性はあります!ぜひみんなで後押しして、プレーオフ出場の権利を掴みとれるよう頑張りましょう!

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Posted by Mori