インサイドキックを嫌う訳
通常私たちが教えられた股関節を軸または膝を軸として回転運動で蹴るインサイド、ストイコビッチがやっていた落とすインサイドなどいろいろです。
私が疑問を投げかけているインサイドキックは指導書などにも出ているボールの横に軸足を置いて、脚を90度に開いてつま先を上に上げ、股関節を基点に蹴るというものだ。
このキックは誰でも習うものなのだが、まず90度に開くことができない。しかも90度に開けてもさらにつま先を上にして蹴る脚も90度を作るということになると教える方もできていない。
もっと怖いのはこの蹴り方は膝や股関節に負担が大きいため怪我が多くなってしまう。特に動きながら蹴る場合軸足でブレーキをかける動作が必要になるので脚にかかる負担は大きい。コロンビアの名選手バルデラマのようなアヒルの脚になるのも全ての人に良いとはいえない。またモーションが大きく相手に読まれやすく、蹴る方向が限られてしまうインサイドキックがスタンダードだと可能性の少ない選手になってしまう。
またこのキックを覚えてしまうとキック=回転運動で蹴る動作という捉え方になってしまい、重心移動で押出す・弾き出すという感覚はつかめない。これによりインステップキック等も正しいキックを覚えられない。
重心移動キックを覚えることを第一としその後にキックの種類を増やすことが私は一番良いとおもう。何よりも先に不自然なインサイドキックを覚えなければ評価されないという今の少年サッカーが不幸だと思っています。