4-3-3-3.マークの外し方

サイドアタッカーにとって一番難しいのが自分のマークの外し方。
ポイントは5つ。

1)マークするディフェンダーはボールの動きとアタッカーの動きを同時に見なくてはならない。まずは同時に見せない工夫をすること。いちばん簡単なのは前方に動き相手を下がらせること。相手が首を振ってくれればしめたもの。自分から目を離したときがチャンスになる。

2)緩急の差。これは意外と重要。マークを外すことに躍起になってしまい、動きすぎるアタッカーは多い。無駄な動きが多すぎてパサーである味方ですらフェイントにかけてしまう。これでは本末転倒である。多く動くことではなく緩急の差で、相手のマークを外すこと。動かないことも効果は大きい。ゆっくり動けば相手は油断する。素早く動けば警戒する。油断させることが大事だ。

3)裏を狙う動き。相手に裏を取ってくると思わせることで足元でボールを受けることは容易になる。左サイドのアタッカーがボールを待っている。もちろん左足を前方に置き半身の姿勢をとっている。ここで裏を取る牽制の動きを一般的には左足をさらに前方に踏み出して行うはずだ。これを右足を左足の前に出し、半身の姿勢から右肩をマークしている相手の後方を狙うように一歩踏み出せば同じ一歩でも効果は違う。

また最初に裏を取ることを考えてしまうと相手は警戒する。裏を取るためには ア)裏を取るため一歩踏み出す。イ)相手が下がる。ウ)足元でボールをもらうために2、3歩下がる。エ)相手がインターセプトを狙って前方に動き出す。オ)ここがチャンス。こういう状況を作れば簡単に裏を取ることはできるはず。

4)ゲームでのファーストタッチ。意外と重要なのがここ。ゲームでのワンタッチ目は迷わず縦を狙おう。一発目から後ろに戻してしまうとマーカーに呑まれてしまう。相手にはいつでも裏を狙っているんだよというアピールのためにも一発目は失敗してもボールを奪われても縦に抜きにかかろう。

5)ディフェンスとの駆け引き。自分の武器とも相談しておこう。ドリブル突破が得意なら3回に1回は裏を取る。足が速くてドリブル突破が苦手なら3回に2回は裏を取り1回は足元で受ける。トップへのパスを狙うのであればやはり3回に1回。あとの2回はドリブル突破を仕掛けたり、裏を取るなどパスは出さないよという姿勢を相手に見せよう。自分の武器を生かす駆け引きが日本人には一番苦手かもしれない。ブラジル代表のリバウド選手のようなずるさ、相手に的を絞らせない工夫を心掛けよう。