J3降格 愛媛FCに思うこと
たぶん多くの人がそうだったと思いますが、相模原戦のあの敗戦からいろいろなことを考えました。どうやったらこの悪い流れを断ち切れるのか、でも結局試合は敗戦、J3降格が決定となりました。
昨年、降格の無い中で例年だと降格圏、そこからどう抜け出すかが今季の大きなテーマだったと思います。私個人としては、毎週のオンライン勉強会を企画してここまでで約50回実施してきました。
オンライン勉強会及びアディショナルタイムではいろいろ問題も起こしてきましたが、いろいろなレイヤーのサポーターがそれぞれの意見を出し合い、言葉を交わしたことでいろいろな発見がありました。
また、その後に立ち上げたLINEオープンチャットにも約70名の方が参加してくれています。匿名での参加も可能ですので、のぞいてみてもらえるといいかなと思います。
愛媛FCサポーターズクラウド(非公認オンライン勉強会)
https://line.me/ti/g2/RmojD8eI-vloD6FPV5j0xQ?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default
こういう場を作って、インタラクティブ(相互・双方向)な関係性の中でたくさんの方と話をしてきた中で、お互いの理解が足りず、憶測が誇張された現実としてSNS等でやり取りされていることが分かってきました。長く見ている大多数の方はすでにお気づきのようなので全く問題はないのですが、新規の方からすればかなりの驚きになっているようです。
昨日の水戸戦、久々のマイクロバス応援ツアーを行いました。今回の参加者は22名、そのうち1/3が愛媛から来られました。今までに無いことです。そして現地には150名のサポーター、全国各地から集まっていました。
フラッグも解禁になったということで、若手サポーターは1本1本レンタルフラッグをみんなに丁寧に渡していきます。コールリーダーの中村さんは微妙に滑りながら今日の想いを伝え、集まったサポーターはその思いに応え、中心部に集まっていきます。みんなが勝ってほしいと行動を共にしている姿は本当に美しいと思いました。
前日のオンライン勉強会で元愛媛FC石本さんの予想通り、勝つならこういう形という展開で試合は進みました。ここで取らないと勝てないと言っていた最後のタイミングで愛媛FCは先制、奇跡は起こるんじゃないかと期待せずにはいられませんでした。
しかしながら結果は逆転負け、J3降格が決定しました。選手が試合後の挨拶に来て並んだところで實好監督が一歩前に出て申し訳ないと謝罪しました。怒号や罵声をさせないためにそういう行動をとったのかもしれませんが、たぶんあそこにいたほとんどの人で罵声を浴びせようと思っていた人はいなかったと思います。そういう雰囲気じゃなかったということではなく、本当にいなかったと思います。(まだホーム最終戦があるから最後まで戦おうと言っていた方はいらっしゃいましたとのことです)
選手を前にして、コールリーダーの中村さんが、詰まりながらよく戦ったよと言葉を作っていきます。こんな難しいシーズンをチャレンジしながら戦い続けてくれた監督、選手には感謝しかありません。まだ1試合残っています。ホーム最終戦はプレッシャーから解放され、見違えるようなサッカーを見せてくれると信じています。そして今季最終戦を勝利で終わって欲しいと思います。
試合後、オープンチャットにはクラブ関係者から実名でメッセージがありました。このクラブを続けていくんだという意思を感じました。試合後の難しい時間に私たちに心を割いてくれたことにこちらも感謝いたします。
細かい点では、いろいろあります。監督に責任を背負わせ過ぎなんじゃないかとか、選手がコメントしている文字から甘さを感じるとか、もっとできることがあるんじゃないかと正直思っています。
でも、EFCウォーキング部で自分のできることを毎日毎日繰り返しているサポーターの姿や、SNSやブログを自分の名前で更新してくれているタムラさん、コロナ禍でも文句言いながらも愛媛FCのことを思ってくれている一平くんさんなど、コロナ禍で情報が入らなかった1年前とは違う楽しさができました。
今までだったら不満に思っていたことも今では違うように見えてきました。J3降格が決まってSNSには堰を切ったかのようにいろんな声があふれています。その人その人の持ち得ている情報の中でどういう表現をしても自由です。
愛媛FCの現実を知れば知るほど、もっとこのクラブに何とかなって欲しいと思うようになってきます。ぜひ、降格したことで興味を持ってくれた人がいたら、この沼にぜひ溺れに来て欲しいと思います。同じような人がきっといて、自分と合う人とも出会えると思います。私たちは基本的にどんな楽しみ方も楽しみたいです。
もう一点、降格が決定した当日夜からサポーターが動き始めています。オンライン勉強会の常連さんのDe:Lさん、立花さんはTwitterスペースで今の想いを話し、そこには150名の方が集まりました。で、4日土曜日に続きを行うそうです。J2昇格の時に尽力した方々に代わって、J2の愛媛FCがスタートの方々が動いています。サポーターミーティングをやろうという動きもあります。みんながそれぞれで立ち上がろうとしています。
今回原点回帰ということで南宇和高校の過去の栄光がクローズアップされました。南宇和がなぜあの場所から全国優勝ができたかと考えると、先人の愚直なまでのサッカーに対する情熱だったと思います。松山から4時間以上もかかる場所の特性を活かし、小中高一貫教育というあの場所でしかできなかったことに取り組んだ成果だったと思います。
本当に戻るべきは、自分たちの強み、弱みをしっかり共有して、愛媛FCにしかできないことを愛媛FCに関わる人のそれぞれのやり方で再構築していくことになると思います。そのスタート地点に立てたんだなと今思っています。
タムラさんのブログや西田選手のコメントに書かれている「クラブに必要とされる限り」という表現ですが、そもそも私自身クラブに必要とされていないと感じることが多々ありました。それでもずっと続けてきて、大事なところに着地できたのかなと思います。愛媛FCは大企業がバックにあるわけでも、カリスマオーナーがいるわけでもない、みんなが参加して作ってきたレアなクラブだったと思っています。今次のステージに行くためもう一回しっかり考えてみたいと思います。
「私たちにとって愛媛FCが必要なんです(威圧さん談)」という名言が生まれたのが2021年の最大の成果としてまとまらない話を締めたいと思います。
お付き合いいただきありがとうございます。